本日12時30分から14時までの「
薬害イレッサの早期解決を求める院内集会~がん患者の生命の重さを問う」に参加しました。衆議院第2議院会館多目的会議室には、多数の関係者や支援者が集まり、熱気あふれていました(主催者発表によると150名だそうです。)。
薬害肝炎原告団・弁護団は、薬害イレッサ問題は自分たちの問題でもあるという意気込みで支援していますので、私たちの仲間もたくさん出席していました。
まずは、遺族原告である近澤さんから、あいさつがありました。
「大阪判決では国の不十分な対応が指摘されたので、アストラゼネカ社だけではなく、国に対しても勝っていると思っている。国に対する勝利を確かなものにしていくために、皆さんの力をもらいたい。」
これからも頑張って活動していきたいという力強い言葉でした。
薬害イレッサ弁護団の弁護士による判決説明の後、国会議員の先生方から発言がありました。出席して発言された議員は、民主党・共産党・社民党・みんなの党・公明党の総勢20名以上。
議員からは、口々に、大阪判決は「必ずしも万全の規制権限の行使であったとは言い難い」と言っている、厚生労働省が医療系学会の声明文の下書きを渡していたのは問題、イレッサ問題の解決のために一緒に頑張りたい、しっかりと取り組んでいただきたい、という発言がありました。
支援団体である全国薬害被害者団体連絡協議会の花井十伍さんからは、イレッサ問題は「弱い患者を食い物にするビジネスモデルを許すのか許さないかの問題だ」という鋭い鋭い指摘がありました。
そして、我らが薬害肝炎原告団代表山口美智子さんの応援のメッセージです。
「薬害肝炎原告団は、肝炎患者全員の救済と薬害根絶の2つの目標を求めてきました。
薬害肝炎の基本合意書にも、『薬害ないし医薬品による健康被害の再発防止に最善、最大の努力を行う』と書いてあります。そして、薬害肝炎の検証会議では2年にわたる議論がなされて、最終提言が出されました。
最終提言でも添付文書の見直しは、中心的な課題とされています。この添付文書が問題となっているのが、薬害イレッサ事件です。添付文書について国の責任が果たされなかった、この判決の指摘は、最終提言の指摘と同じ指摘です。やるべき薬事行政をしなかったということです。
薬害イレッサ問題は、薬害肝炎の問題であり、薬害被害者全員の問題でもあります。だから、今日は、多くの薬害被害者たちが結集しました。薬害肝炎事件を理解していただいた国会議員の先生であれば、イレッサ問題も理解していただいていると思います。
私たちは、イレッサ問題の早期解決のために、国会集中審議と与野党協議を早期に実施することを求めます。」
最後の方には、薬害イレッサの原告からのお話がありました。
ある匿名原告は、「がん患者が治療を選択できるのか、できないのかの事件です」と表現されました。
また、ほかの匿名原告は、「安心して飲める薬を作ってほしい。安心して飲める薬を認めてほしい。安心して薬が飲めるようになり、病気の治療に専念できるようにしてほしい。そういう思いで裁判を起こしました。」と訴えておられました。
与党議員もふくめ多数の国会議員が参加され、イレッサ原告、薬害被害者たちの声を聞いたのですから、ぜひとも、所属政党や国会に持ち帰り、イレッサ問題の早期解決のために国会議員として果たすべき役割を果たしていただきたいと、節に思った集会でした。
その後、16時10分から17時00分まで、東京駅日本橋口すぐのアストラゼネカ東京支社前で、60名ほどの原弁支により宣伝行動が行われました。薬害肝炎原告団・弁護団からも20名弱が参加し、寒風の中、一緒にビラ配りにがんばりました。